「自らオトーリしない」/市教委

「飲酒は2時間以内」/節度ある飲酒へ、ルール設定
職員に順守を呼び掛け


定例会で議案を審議する委員ら=28日、市役所城辺庁舎

定例会で議案を審議する委員ら=28日、市役所城辺庁舎

 今年度に入りわずか2カ月で3人の市職員が酒気帯び運転で摘発されるという事態を受け、市教育委員会はこのほど、節度ある適正な飲酒を職員らに習慣化させることを目的に、①自らはオトーリを回さない②飲酒時間は2時間以内とし午後8時までには帰宅する-ことを市教委としての飲酒時のルールに設定。職員に順守を呼び掛ける。


 宮古島市消防本部の男性職員が22日深夜に酒気帯び運転で摘発されたことを受け、下地敏彦市長が臨時庁議で部長級職員に再発防止を訴えた25日、宮國博教育長も教育委員会の職員を集め、節度ある飲酒を呼び掛ける訓示を実施。26日に部課長らによる事務局会議を開き、対処法を協議した結果、市教委独自の飲酒時のルールとして、オトーリそのものを禁止とはしないが、自らはオトーリを回さないこと、飲酒は2時間以内とし、午後8時までの帰宅を目指すことを決定。このルールを習慣化させることで、二日酔い運転などの酒気帯び運転をなくすことができるという考えだ。


 宮國教育長は「出勤前にアルコールチェッカーで確認するというテクニカルなことでなく、基本的な部分として、翌日に影響が出るような飲み方をしてはいけないという意識を持たせたい」との考えを示した。


台風特別警報発令中の市長の飲酒について

宮古島市長が台風8号による全国初となる特別警報の発令中にも関わらず、庁舎内での飲酒、更にはオトーリを回していたというニュースが全国に報道されました。

この問題は、市長一個人の問題と言うよりも、島民全体の問題なのでは?と感じています。
市長は、インタビューの中で島の習慣だからオトーリを回したともコメントしています。

オトーリの問題点については、これまで何度も周りに投げかけてきたんですが、島の中では「オトーリをするほうが正しい」という意識が根付いてしまっています。

こればっかりは各人の自由なので何とも言えませんが、島では仕事や政治、人間関係、家庭などでも密接にオトーリが関係しています。

オトーリはアルコールの多量摂取に繋がります。これが心身に良くないことは誰もが知っていることですが、オトーリという習慣が人間の善悪の判断力を鈍らせる一因になっていることに気付いている方は本当に少ないようです。

島の行く末は島民の代弁者である方々が方向づけていますが、アルコールによる判断力やモラルの低下は島民全員で作っているものです。

オトーリとは文化ではなく、実際には数十年前に当時の大人たちが流行らせた飲み会での遊びなのですが、これが習慣としてここまで定着してしまっていることは驚いてしまいます。

もしも市長がオトーリではなく、クラブやカラオケなどで行う一気飲みのコールを使って今回の出来事を行っていたらどうでしょうか?ありえない話ですが、オトーリもそれらも大して変わりはありません。威厳を持ってお酒を一気飲みさせているだけで、実際にはオトーリはただの飲み会の場での遊びなのですから。

しかし今回の件は市長だけを責めるのはどうなのかなと考えてしまいます。島民皆で作り上げてきた現状だと思います。島の常識は住んでいる私たちで作るものだからです。

救いなのは、島外からの移住者や、一度島を離れて帰郷してきた冷静な意見の言える方々、島の若い世代などがオトーリのあり方を見直してくれるきっかけとなっていることですね。

お酒は各人の意志で、自分の許容量の範囲内で、自己責任で飲むのがいいと思いますよ。そうすれば飲みすぎた言い訳をオトーリのせいにする人もいなくなるし、心身、健康面にもとってもいいと思います。

オトーリ
オトーリの問題点

上記写真は、2015年5月29日の宮古毎日新聞に掲載された記事です。